新品目の試作や家庭菜園に！
ミニ耕うん機が使える

三菱農業機械の井口智津子さんにお話を伺った。

　「新品種を試してみたい！」・「将来に向けて別の品目を試作してみよう！」と少量栽培に挑戦している方も少なくないはず。小面積での農作業は、トラクターで作業するほどではないとは言うものの、手作業では時間が掛かるし、身体への負担も少なくない。
トラクターを入れても小面積では小回りが利かないから却って非効率だったりもする。
またコロナ禍の今、ブームになりつつあるのが、家庭菜園やFarm to Table。農業生産者の方なら特に、売り物とは別の作物を、季節を通じて栽培しているのでは？
　これらの小面積での農作業をラクにしてくるのが、ここで紹介するミニ耕うん機だ。一般的には、ミニ耕うん機は家庭菜園向けに開発されているが、だからこそユーザーフレンドリーな機能が数多く搭載されており、とにかく使いやすく、農業機械の操作に慣れていない一般人でも扱えるように設計されている。
これは、人手不足から農作業に慣れていない人を雇用している農業生産者にとって朗報に違いない。
　そこで今回、最新のミニ耕うん機を体験しようと三菱農業機械にお邪魔した。三菱農業機械では、移動用の機能がなくより簡便な車軸タイプ、ロータリーを車軸前方に搭載していて安心感のあるフロントロータリー・タイプ、ロータリーを車軸後方に搭載しており耕うん力に優れたリアロータリー・タイプを販売している。説明してくれたのは三菱農業機械の井口智津子さん。同社のフロントロータリー式3馬力の『ポプリMFR30A』と、リアロータリー式の『マイボーイMMR300A』・『マイボーイMMR600A』の3機種を用意してくれた。

今どきのミニ耕うん機は
多機能で使いやすい！

　「今どきのミニ耕うん機は使いやすさが特徴です。軽量で、何よりユーザーフレンドリーな機構をふんだんに採用しています。
今回ご用意した製品は、ハンドルの手元にあるリコイルロープを軽く引っ張るだけでエンジンを始動できる『ミラクルスタート』という機能を搭載しているので、楽な姿勢で簡単に始動できます。『デッドマンクラッチ』という機能も便利です。ハンドルと一緒にレバーを握るだけで作業がスタート、レバーを離せばストップします。だから機械に慣れていない初心者の方でも安心してご使用いただけます。

　農業生産者の方にとっては、充実したアタッチメントも魅力ではないでしょうか？
『マイボーイMMR600A』のシリーズには、別途アタッチメントをご購入いただくことでマルチ張りまで可能になるモデルもあるんですよ！
　近年のミニ耕うん機は、十分な耕うん等の作業性能と、高い操作性を合わせ持っています。ここでご紹介した以外にも様々なモデルをラインナップしていますので、お好みに応じて選んでくださいね」と笑顔で語ってくれた。
　体験させていただいたモデルはどれも軽量だから、押し歩きや操作はラクラク！ あっという間に約30坪の耕うんが完了した。井口さんが紹介してくれたように、アタッチメントを追加して装備すれば、耕うん以外にも、畝たて、除草作業、土寄せや畝間除草といった多くの作業をこなすことができる拡張性を備えているのだから心強い。軽量が自慢の『ポプリMFR30A』を選べば、ワゴンタイプの乗用車のトランクにも収まるから、離れた場所にある圃場での作業でも活用できる。まったく近頃のミニ耕うん機は侮れない……それが正直な感想だ。農業生産者なら、一家に一台あれば便利に違いありませんよ！

文・川島礼二郎

• 

  エンジンにはパワフルで排ガス自主規制対応の新型GBエンジンを搭載しており環境にも優しい（MFR30A）。
  『ミラクルスタート』機能で始動もラクラク。

• 

  ハンドルと共に握れば作業機がオンになる『デッドマンクラッチ』を装備。これで操作に集中できる。

• 

  耕す・移動・後進・中立といった操作はレバー1本で可能。とにかくユーザーフレンドリーなのだ。

• 

  フロントロータリー

  本体重量54kgと超軽量な『ポプリMFR30A』は、フロントロータリーだから旋回時の取り回しの良さが抜群。足元に耕うん爪がないから安心して作業できる。

• 

  リアロータリー

  『マイボーイMMR300A』・『MMR600A』は自重を耕うんに活かせるリアロータリー式。硬い土や深い耕うん作業が多いならコチラを選ぼう。

豊富なオプションで多様な作業にも対応できる！
＜モデル別 対応作業一覧＞

※1.作業機（別売品）が必要となります。
※2.ミニ耕うん機の仕様やご利用の車種によって、積載できない場合もあります。

• 

  リアロータリー式の2モデルは標準仕様のままで耕うん・畝立てが可能だが、アタッチメントを追加購入すれば、さらに多くの作業ができる。
  これなら農業生産者でも納得いくはずだ。